一般受験者の合格ラインについて

YouTubeコメントに本年度試験の合格点は何点になると予想できますか?
というご質問を受けました。
全国の受験生の利益に資すると思いますので、こちらに回答を転載いたします。

(回答)
申し訳ございません。
わたくしには、合格点を予想することはできません。
今までの傾向からして、30から35点の範囲で推移しています、としか答えられません。

しかしながら、逆に数字的に予想できるところもあります。
実は、それは合格率です。
それも、【一般受験者の合格率】になります。
以下が過去10年間の一般受験者の合格率です。

【一般受験者 合格率】
平成18年度 15.8%
平成19年度 15.2%
平成20年度 14.8%
平成21年度 15.9%
平成22年度 14.2%
平成23年度 15.4%
平成24年度 15.4%
平成25年度 13.9%
平成26年度 15.6%
平成27年度 14.1%

ちなみに、こちらは登録講習修了者の合格率です。
【登録講習修了者 合格率】
平成18年度 25.4%
平成19年度 27.9%
平成20年度 22.6%
平成21年度 26.6%
平成22年度 19.7%
平成23年度 19.3%
平成24年度 22.6%
平成25年度 21.0%
平成26年度 24.9%
平成27年度 20.2%

【登録講習修了者の合格率】はばらつきがありますが、それに対し【一般受験者の合格率】は13.9%~15.9%でまとまっています。

おそらく「試験委員は一般受験者の合格率をもとに合格点を割り出している」と考えられます。
(なお、全体の合格率や【合格者数】から合格点を割り出しているとも考えることはできますが、論点がずれますのでここでは省略します。)
ざっくり言って、一般受験の場合100人のうちの上位13位に入れば合格できるといえます。

ですから、わたくしは合格点はまったくわかりませんが、「上位10位には入れるように」受講生を指導しています。

一般受験者のクラスは結構シビアです。
登録講習修了者のクラスとは全然違ってきます。
一般受験者のクラスでは「10人に1人」に合格ラインを置かなければなりません。
しかし、登録講習修了者のクラスは「4人に1人、ないしは5人に1人」の合格レベルで十分です。
基本事項の叩き方がまったく違います。

なお、わたくしがYouTubeにあげている動画講義は一般受験者クラスにあわせています。
「【宅建渋谷会 佐伯竜】チャンネルは、【100人中10位】に基準を置いています。」

ちなみに、この一般受験者の合格率というのはあまり使われていません。
通常は全受験者の合格率が使われています。
しかし、登録講習修了者と一般受験者は属性が違いますので、全体の合格率で考察しても実際には何の意味も持ちません。
一般受験者のデータについては、一般財団法人 不動産適正取引推進機構のRETIOという機関誌に「平成27年度宅地建物取引士資格試験の結果について」という記事でその分析を読むことができます。
以上

長くなりましたが結論は、「わたくしには合格点は予想できない」ということです。
ただ、その代り合格ラインにはしっかり届くように動画制作をしておりますので、学習の目安にしていただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
サエキ

※こちらの動画コメントから転載しました。一部加筆修正しています。
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migitenotora posted at 2016-7-1 Category: 未分類